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 先日、京都地裁で興味ある判決が出た。労災保険の障害等級に関するもので、労災事故で顔と首に大やけどを負った男性が、労働基準監督署の処分を不服として提訴したものである。
 「同じ症状でも女性の場合は障害等級7級(平均賃金の131日分の年金)であるのに対し、男性の場合は障害等級12級(平均賃金の156日分の一時金)では、あまりにも格差が大きすぎ、男女平等を定めた憲法に違反する。」として処分取り消しを求めたものである。(ちなみに著しい程ではない顔の傷の場合女性12級、男性14級)

 判決は、①就労機会の制約、②本人の精神的苦痛 などの損失について、「男女の差異は顕著ではない」と判断。「男女によって5級もの差が設けられ、給付金にも大きな違いがあるのは著しく不合理である」と結論付けた。(日経新聞より)

 確かにこれはおかしい。少しくらいの差であれば納得できるだろうが、いくらなんでも5等級は格差ありすぎ。年金で生涯頂けるか一時金で終わってしまうかでは点と地ほどの開きがある。庶民感覚としてはせいぜい2等級くらいのように感じる(全くのヤマ勘、根拠なし)。そもそもどう調査しても1+1=2のような正解が出るわけではない。この程度であれば、くだんの男性もそんなものかと納得したのかもしれない。

 それにしても、この男性に拍手喝采。過去にも多くの男性がこの処分に甘んじて終わってしまっているだろうに、しかも1947年以来60年以上改正していないのだから。にもかかわらず、規定に疑問を感じて提訴し全面的勝訴を得たのだから。得てして男女平等の問題は女性の側から出るものであるが、今は男だからといって我慢したり、威張れる根拠は何もない。収入はどんどん減るし、トホホな時代である。

 とはいえ、国が控訴すれば結論は先送りとなるが、はたして結果はどうなるのか興味深いものである。

 

有価証券報告書虚偽記載疑惑の会社が東京地裁に破産申立てを行った。つまり自己破産。
 なんと上場後半年足らず、1回も決算なしで消滅する。700円あまりの株価が、あっという間に連日のストップ安で1円までになった。売るに売れない株主は毎日生きた心地がしないだろう。今は株券を発行しないので倒産しても手元に記念(?)の株券も残らない。つらい思い出だけが残るのである。

 東証トップ(天下り?)の記者会見では、すでに上場前に売上が粉飾されているとの情報は入っていた。しかし、監査法人に確認したら適正との意見だった。オイオイ!!粉飾をするには高度の会計知識を有する公認会計士の協力なしではできない(CFとの整合が難しい=現実に営業CFは大幅なマイナスでP/Lと大きくかい離し異常なことが分かる)ことなのに、確信犯であるかもしれないその張本人(すでに担当会計士はトンずらして所在不明とのこと。)に聞いてどうする。東証では粉飾決算を見抜く能力は持ち合わせていないというが、せめて、営業CFとP/Lが会社規模に比較して異常なほどかい離がある場合は、「何かある」と感じる程度の審査能力は有してほしいものである。東証には、後ろの顧客(投資家)のためにするという消費者志向の経営が不足しているように見える。トップがこれでは、IPO銘柄は怖くて買えない。

 機関投資家でもない限り、財務諸表を自ら分析するのは難しい。公表される財務指標を参考にする程度である。しかし、今回の場合は主な財務指標が高く仕込まれており、売上・利益を主に基準とする投資評論家のコメントは良い(四季報も同様)ので飛びついた一般投資家も多いと思われる。「自己責任」というには、あまりに気の毒であり、思いがけないところで詐欺にあうものである。 

 新聞によれば、審査を厳しくすると、低迷する新興企業のIPOを一段と冷え込ませる公算が大きく、どうバランスをとるかは悩ましい問題とのことである。 しかしこれは少し違うような気がする。銀行員は財務諸表は多かれ少なかれ粉飾をしているとみてはいるが、ほとんどはわからない。だからおかしいと感じた時にはかなり慎重に対応する。アクセントをつけて審査しているのである。今回のようにあまりにも異常なのにもかかわらず、グルかもしれない(?)公認会計士に確認しただけで、問題ないと判断したとしたら問題である。

 若い経営者が将来IPOに上場し、ジャパニーズドリームを実現することを夢見て頑張ろうと思えるようなものにすれば、日本も元気が出てくるのではないか。そのためにも、IPO市場は信用できると投資家が思えるように東証には頑張っていただきたい。



何が素早いのか。使い捨てライターの安全構造措置の義務付けである。出所は「経済産業省」。以前コラムに「メーカーと国の鈍感」について記しているが、さすがに民主政権の対応は早い。企業とのしがらみが少ないからなのだろう。この辺りが自民政権と違うところだ。リスクコンサルタントの立場からは合格点をあげたい。

 また、事業仕分けで税金の使い方の無駄排除を行って、すでに兆円単位の無駄を排除している(最終的な決定ではない)。もう多額の税金でゾンビのような高級官僚OBの生活を支えるのは借金にまみれて破産寸前の国民には限界だ。勲章を上げますのでこれで勘弁して下さい(!?)。

 宝くじの収益金の大部分が天下り役人の高額報酬になっていると思うと(極端な表現すぎるか?)、なんだそういうことか。だからなかなか当たらないのだ。宝くじを買うのをやめようかな(もともと買っていない)。このようなことが分かるだけでも事業仕分けは良いことである。「仕分け人 妻に比べりゃ まだ甘い」(サラ川)



ある半導体装置メーカーが昨年11月に東証マザーズに上場したが、上場時提出した有価証券報告書の売上を水増しした疑いがある。実際の売上は数十億円と新聞に掲載された。銀行を退職してからも、企業の決算書を見る機会が多く、いまだに銀行員のような感覚で決算書を分析している。 というわけで、この種の報道には興味がある。いったいどうやって粉飾をしたというのだろう。CFを作成するようになって粉飾はできなくなったのではないか。売上を水増ししたというのだが・・・・。そしてまずP/Lを見る。「うんなかなか収益性が高くてなかなか良い会社ではないか。」この段階では、おかしいとは気づかない。そして月商という物差しをイメージして次にB/Sを見る。

 B/Sを見た瞬間“なんだこりゃ(珍百景?)!!”とびっくり仰天。なんと売掛金が年間売上高の約2倍。そして借入金も年間売上高の2倍。また必要運転資金が売上高の2倍以上になる。さらに営業CFは2期連続マイナス35億円超である。こんなひどい会社は見たことがない(詳しい説明は省きますが、自社の決算書と比較してみてください)。瞬間的にこの会社倒産してしまうのではと思った。常識的に考えれば、銀行がこんな会社に売上高の2倍も融資するはずがないのである。長い間たくさんの決算書を見てきたが、これほどまでにメチャクチャな決算書は初めてである。

 ところが不思議なことに自己資本比率は50%程度と、普通の会社であれば実質無借金といわれるほどの優良企業になる。また、財務分析による格付けは88点(独自作成のものによる)と抜群に優良企業となる。 この落差は一体何だろう。
 
独断と偏見によれば粉飾した部分は、売上、売掛金、借入金そして支払利息あたりか。もしかしたら自己資本もそうかもしれない。どう考えても上場審査の財務分析に利用する指数を意識して粉飾したとしか思えない。(上記指摘した数値は財務分析には使わない)
 ほかの新聞を見て驚いた。実際の売上は2億円とある。だとすれば、これは粉飾というレベルではなく最初から仕組まれた詐欺である。粉飾にはせざるを得ない事情もあり少し同情もするが、最初から詐欺となれば大真面目に分析する意欲も無くなる。

 いずれにしても、もし上記の指摘が正しければ、こんなでたらめな粉飾を見逃した監査法人、幹事証券、東証の責任は重いことになるのだが、真相はいかに。訴訟になった場合の東証の審査に対する裁判官の判断が興味深い。



 幼い子どもがライターの火遊びで亡くなるニュースが頻繁に出てくる。以前はあまり気にならなかったが、ケンシロウを飼ってからなぜか小動物や子どもが虐待を受けたり殺されたりしたニュースを見ると痛ましくまた公園で親子が遊んでいるのをみるとほほえましく感じるようになった。年のせいかも(?)
 子どものライターの火遊びによる事故は、毎年結構な数に上ると新聞には載っている。米国は大分前から欧州も数年前から防止策をとっているという。米国の場合はうかうかすると親たちからメーカーに対して訴訟の嵐になるのでさすがに対応が早い。

 それにひきかえ日本は過去に対策をとったがユーザーに不評で売れなかったのでやめたとのこと。これが本当であればメーカーは思考能力を失ったか、「安全」「安心」な商品を提供するというメーカーの本分はどこにいったのか、PL法の精神はどこに行ってしまったのか。国もまた機能を失っているのか。
消費者庁は今後どう動くかあるいは動かないか、興味深いところである。
 とはいえ、子どもの前で夫婦がスパスパとたばこを吸っていては、子どもの好奇心に火をつける。気をつけたいものである。
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